01 / WHAT IS TOBIPO?
「跳びポ」とは
皆さんは「跳びポ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
おもにアニメ、アイドル、声優の楽曲や現場において使われる言葉で、曲を聴いている途中に「思わずジャンプ(「跳び」)したくなるような場所(「ポ」イント)」のことを指す。
わたしは、ミセスのライブ現場でもこの概念を広めたいという密かな野望がある。
なぜなら、「跳びポ」はめちゃくちゃ気持ちいいから、みんなにも知ってもらいたいのである。
ここ最近ミセスは「ドパガキ(ドーパミン中毒のガキ)が聴く」だの散々ネットでネタにされ、Xではそれに乗じた転調ネタがバズりまくった訳だが、わたしはここで私見を述べたい。
そもそも、人間が刺激や報酬を求めるのは今に始まった話ではない。
大前提として、音楽を聴いて気持ちよくなりたいと思うこと自体、人間としてごく当たり前の欲求である。
その上で、ミセスの楽曲はメロディーの変化が多く短時間の中で次々と快感を得られる音楽だなどとして、「ドパガキソング」と揶揄されることがある。
だが、わたしからすればSNSでミセスを「腐して」嘲笑し大量のリポストやいいねを得る行為の方が、よほど即効性の高い報酬に見える。
音楽を聴いて快感を得る人間をドパガキと冷笑しながら、自らは誰かを腐すことで瞬時に反応と承認を得る。もはやどちらがドパガキなのか、わたしには分からない。
そして何より我々「ドパガキ」は、その一瞬の快感だけを消費して終わっているわけではない。
大森は耳に残るメロディーで楽曲への間口を大きく広げ、その先に「詞」を仕掛けている。
たとえ入口がいわゆる「ドパガキ的」な気持ちよさだったとしても、何度も曲を聴き歌詞を読み返しその言葉の意味を考える。
ミセスのファンが楽しんでいるのは、決して数秒で得られる快感だけではないのだ。
さて、少し長くなってしまったが「跳びポ」の話に戻ろう。
ここまでドパガキ揶揄に物申しておいて大変申し訳ないのであるが、「跳びポ」とはまさにそのドーパミンがとても出る。ドバドバ出る。
いいんだよそれはそれで。音を楽しむと書いて音楽だろうが。
「跳びポ」とは要するに、曲中のブレイク、タメ、キメなどに合わせて、思わず音ハメでジャンプしたくなるポイントのことだ。特に分かりやすいのが、伴奏が一瞬消えて「タメ」が生まれ、その直後にドラムやバンドがバーンと戻ってくるパターンである。
文字では分かりにくいので具体例を紹介しよう。
02 / JUMP POINT
WaLL FloWeR
3:07辺りからの歌詞「実は汚れ腐った此の地」、ここの『汚「れ」』、この部分こそがまさに「跳びポ」だ。
「実は汚」まで伴奏が完全に消え、「れ」でドラムの音と共に大ジャンプするのだ。
『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE ~FJORD~ ON SCREEN』のDVDやBlu-rayがお手元にある方は今すぐに「WaLL FloWeR」の部分を再生してほしい。
「実は汚『れ』」で若井滉斗が思いっきりギターを振り下ろしている。ガチでかっこよすぎる。脳汁がヤバい。ドパガキって言われようが構わない(諦め)。
FJORDの「WaLL FloWeR」を映像で見る
Blu-rayとDVDから選べます。
さて、わたしが愛してやまない「跳びポ」の魅力、少しは伝わっていただけただろうか。
だがここで悲報がある。ミセス、「跳びポ」のある曲が恐ろしく少ない……
ミセスを題材に「跳びポ」を紹介する生物なんて後にも先にも、この広い世の中でわたし以外に現れることはないだろう。
03 / JUMP POINT
Magic
正直この曲を「跳びポ」ソングとして紹介するのは非常に心苦しい。苦肉の策として生暖かく見守ってほしい。
さて、この曲では「Hey!」という歌詞がたびたび登場し、そこで一緒に「Hey!」と叫んでジャンプするのがお決まりではあるが、この曲の真髄は3:22辺りで発動する。
寂しい夜 隠れるシャイな君だけど
Hey! \バーン/ 永遠のトワイライト
ここの「Hey!」の後のドラムがまさに「跳びポ」ではあるのだ。
しかし「跳びポ」の前に「Hey!」が来てしまっていることにより、「Hey!」で自然と身体が反応して跳ばざるを得なくなり、肝心の「跳びポ」で跳ぶことが叶わないのである。
なのでわたしは「Hey!」で振り上げた拳を着地と同時に思い切り振り下ろしてここの「跳びポ」を味わっている。たぶん。正直ライブ中の自分なんてあまり覚えてないんだけど。
04 / JUMP POINT
サママ・フェスティバル!
いよいよ歌詞のない、間奏での「跳びポ」を紹介したい(「跳びポ」曲がなさすぎてそうするしかない)。
これは「跳びポ」の代表例ではないものの、しっかりと音ハメジャンプが決まる箇所が存在する。
2:46付近の「デッデン!デッデン!」というドラム音に注目してほしい。
ここのデッ「デン」!デッ「デン」!でなんと二連ジャンプを決められるのだ。マジで誰もやってないから仲間が増えてほしい。
05 / JUMP POINT
パブリック
いよいよ真打ちの登場だ。わたしが一番好きな「跳びポ」ソングである。
2:48付近に「跳びポ」が存在する。
若いこの層 お年を召したその層
\ジャンジャンジャン/
どちらももう 共に寄り添い合うその度になにかを欲しがって
シンバルの音が響いた後の、『その「た」びになにかを欲しがって』の「た」で大ジャンプして、ある公演の帰りに足を見たら大アザができていた。
この曲の美しいところは、「跳びポ」の直前の三連シンバルだろう。ここで気持ちが最高潮まで高ぶるのである。
あまりにも気持ち良すぎて、わたしはこのシンバルに合わせて三回拳を思い切り振り下ろしているので(ほぼゴリラ)、そのせいで肝心の「跳びポ」に思い切り踏み込めないのが、この曲唯一の欠点まである。気持ち良すぎ罪。
というわけでJAM'Sの知らない「跳びポ」の世界はいかがだっただろうか。
ぜひ次のライブで「跳びポ」曲が来た際には一緒に空へ跳び上がってみてほしいものである。
※ジャンプや声出しは、会場・公演のルールを最優先してください。指定席や混雑した場所では、周囲の人や座席にぶつからない範囲で楽しみましょう。本記事はダイブやモッシュを推奨するものではありません。
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